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冬の陽の短さ

マリアッチ・アガベ

 

昨日の夜、市民文化ホールでラテン音楽を聴いた。小ホールの中は熱気が立ちこめていて、それは歌い手と観客の熱だった。

体が自然と動く。知らない曲だけど、一度フレーズを覚えたら一緒にハモりたくなる。

通訳してくれる人は数回しか出てこなかった。だから曲はスペイン語で紹介される。スペイン語がわかる人なんて全くいないと思うけど、それでもスペイン語で、彼らの言葉で説明されたのはよかった。声の抑揚と顔色で言葉がわからなくてもわかる。本当の意味が知りたければあとで調べればいい。

スペイン語は前からなんとなく好きな言語だった。あまり聞き慣れない音だし、でも、メキシコだとまたちょっと違うのかなとか考えた。わたしが聞くスペイン語はスペインが舞台の映画だから。

「星をなくした人」はタイトルが好きだと思った。悲しい、マイナー(短調)な曲だと思っていたら、曲の持つエネルギーが強かったことが意外で、これがまたよかった。

 

後ろの方に座り、前に座る人たちの様子を観察する。陽気なものからムーディーなもの、さらには沖縄の曲が会場に届けられる。体を揺らし、手を動かし指揮者になる人。みんな音楽にのっていた。みんな楽しそうだった。

私も目をつむって音楽に身を任せる。熱い空気に包まれ、見たこともないメキシコを想像する。

 

わたしも大きな声で歌いたい。歌って、心を解放したい。

自由になりたいと思ったのは、音楽の力を感じたからか。